『魔道祖師』登場キャラの名前と呼び方・読み方・由来まとめ!

オタ活
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悩むピヨ
悩むピヨ

『魔道祖師』のキャラ名、日本人は使わない漢字のオンパレードだけど、あれどんな意味あるんだろう?

チカ
チカ

名前の由来に想いを馳せてしまう。オタクあるあるですね。

キャラの呼び方の複雑さに定評がある『魔道祖師』。しかし、創作の世界において”名は体を表す”は中国も日本も一緒です。

「沼ったからにはキャラ名の由来まで掘ってみようじゃないか!」ということで、調べてみました。

この記事の内容
  • 主要キャラの姓名・字・号と読み方まとめ
  • 主要キャラの名前の由来

なお「魔道祖師に壮絶に沼った話」はこちらをご覧ください。

また「号・姓名(諱)・字(あざな)の違いや、阿◯・哥哥のニュアンス」はこちらでまとめています。

『魔道祖師』主要キャラの名前の呼び方まとめ

※原作版の読み方です。
※カタカナは中国語読み、平仮名は日本語読みです。

姓名 姓字

魏嬰

(ウェイ・イン)

魏無羨

(ウェイ・ウーシェン)

夷陵老祖

(いりょうろうそ)

藍湛

(ラン・ジャン)

藍忘機

(ラン・ワンジー)

含光君

(がんこうくん)

江澄

(ジャン・チョン)

江晚吟

(ジャン・ワンイン)

三毒聖手

(さんどくせいしゅ)

温寧

(ウェン・ニン)

温琼林

(ウェン・チョンリン)

鬼将軍

(おにしょうぐん)

金凌

(ジン・リン)

金如蘭

(ジン・ルーラン)

藍渙

(ラン・ホワン)

藍曦臣

(ラン・シーチェン)

沢蕪君

(たくぶくん)

藍願

(ラン・ユエン)

藍思追

(ラン・スージュイ)

薛洋

(シュエ・ヤン)

薛成美

(シュエ・チョンメイ)

藍景儀

(ラン・ジンイー)

暁星塵

(シャオ・シンチェン)

藍啓仁

(ラン・チーレン)

聶懷桑

(ニエ・ホワイサン)

聶明玦

(ニエ・ミンジュエ)

赤鋒尊

(せきほうそん)

金光瑤

(ジン・グアンヤオ)

斂芳尊

(れいほうそん)

江厭離

(ジャン・イェンリー)

チカ
チカ

藍景儀以下は、名と字の区別が描かれていないため、どっちか不明です。

ただ、藍思追の例や、「名」は限定した相手にしか許さなかった背景から考えると、ほぼ字だろうとは思います。

主要キャラの名前の由来

チカ
チカ

ここからは、各キャラの名前の由来を探っていきます。

魏無羨(魏嬰)

呼称 由来
【名】嬰 「赤ちゃん」
【字】無羨 「羨むもの無し」。漢詩の一節「願作鴛鴦不羨仙」が由来と言われている。
【号】夷陵老祖 「夷陵(地名)」+「開祖」で、夷陵に住んでいる鬼道の開祖の意味

「嬰」は、日本語と同じく「生まれたての赤ちゃん」の意味です。

「嬰」の上部になる「貝貝」は、子安貝などの宝物を示すそう。よって、女性が大切に抱いている宝物=赤子、となるわけです。

  • 中国語圏では可愛い存在というニュアンスもある
  • 女性寄り〜中性的な印象を抱くらしい
エビさん
エビさん

たしか「嬰」は別作品で女性キャラに使われていたよね。

また漢文でお馴染みの老子が、徳を豊かに備えた人の究極の有り様を”嬰児”に例えています。

魔道祖師は儒教や宗族といった価値観が色濃く描かれる世界。その枠に収まらないキャラとして描かれている魏嬰が、儒教の道徳とは異なる価値観を説いた老子の思想に由来すると考えると、納得感があります。

チカ
チカ

突き詰めると、かなり深い意味を持つ名前なのかも……?

また「無羨」は漢詩「長安古意」の一節から由来した説が有力

”願作鴛鴦不羨仙”

鴛鴦(おしどり)のように夫婦仲良く暮らせたら、不老不死の仙人も羨ましくはない。

これは作中の魏無羨の描写と完全に合致しますね。最有力っていうか、もうこれじゃないのか…?

素敵な一節すぎて、知ったときはひっくり返りました。

藍忘機(藍湛)

呼称 由来
【名】湛 「水がいっぱいに満ちている様」
【字】忘機 「機心を忘れる」。漢詩の一節「陶然共忘機」が由来とも言われる。
【号】含光君 「光を含んでいる」で、”ひかるのきみ”とか完璧な人という意味。伝説の剣に由来した説もある。

「湛」は、水がいっぱいで欠けたところなく満ちている様を表します。故郷の雲深不知処は湧き水が流れているので、藍氏っぽさがありますね。

また「感情を顔に出すこと」の意味もあるらしく、作中での彼の変化を言い表しているようにも感じる名前です。

字に入っている「機心」は、「機会を見て動く心」「たくらみごと」を示す言葉。よって「忘機」は、俗世の都合、俗念を忘れて無心になる様を表します。

チカ
チカ

キャラの生き様のまんまや……。

さらに李白の漢詩の一節を由来としてあげる解釈も見かけました。

”陶然共忘機”

一緒にお酒に酔って、俗世のことは忘れた

ド直球!

魏無羨の由来が変化球なら、藍忘機の由来はストレートな印象です。

ただ、二人の漢詩の意味を考えてみると、「あなたと二人仲良くいられるなら、俗世の望みなんてどうでもいい」「うっとり気持ちよくなって俗世のことなんて忘れた」で、似たような意味な気がしないでもありません。

尊みを感じます(震)。

チカ
チカ

掘っても掘っても沼の底が見えない。恐ろしい沼だ。

江晚吟(江澄)

呼称 由来
【名】澄 「水がはっきり透き通っている様」
【字】晩吟 「夜に詩歌を詠む」
【号】三毒聖手 「三毒(剣の名称)」+「達人」。なお、三毒は心の3つの毒を示す仏教用語。

「澄」は日本語と同じで「透明、液体がはっきりしている様」を表します。キャラの、裏表のない純粋さを表していてピッタリ。

また字「晩吟」の由来ですが、それらしい漢詩の一節は見つかりませんでした。ただ、”清夜吟”という邵雍の漢詩が非常に江澄っぽいので紹介します。

”月到天心処
風来水面時
一般清意味
料得少人知”

月が天空の真ん中に到り、風が水面に来るときの、この清らかで爽やかな感覚を、知る人は少ないのだろう。

一瞬の情景を切り取った美しい漢詩です。「澄」という名との関連も感じますし、これが由来なら素敵だなと思います。

また号に使われている「三毒」は、以下の3つの心を示す仏教用語

  • 貪:物欲や金銭欲などのあらゆる欲求
  • 瞋:怒りや妬みといった嫌悪の感情
  • 痴:無知で愚かである様

多かれ少なかれ人間が誰しも持っている性質、修行によって捨てるべき”毒”を言い表した言葉といえます。

剣の名付けは持ち主がするっぽいので、「三毒」と付けたのは江澄なのでしょう。10代そこそこで自分の剣に「三毒」…真面目というか、自己卑下が過ぎるというか……。

チカ
チカ

宗主になった後の江澄が「三毒の達人」を意味する「号」を付けられてる点も、皮肉を感じます。

ぶっちゃけ私の推しは江澄なので、この辺を考えていると「阿澄幸せになってくれぇぇ」と叫びたくなります。

エビさん
エビさん

陳情令も原作も、江澄のシーンだけリピートし過ぎです。

チカ
チカ

好きすぎてさ…。いつか江澄の尊みについて記事にしたいです……。
書いたわ↓
魔道祖師の江澄が好きすぎて気づいたら『Fit Boxing 2』買ってた

江厭離

呼称 由来
厭離 「離別を嫌がる」。仏教用語「厭離」由来?

「厭」も「離」も日本人感覚ではネガティブな意味を持つため、最初見たときは面食らった人も多いのでは?

チカ
チカ

私もびっくりしました。

「厭離」直訳すると「離れていかないで」になるのですが、私は仏教用語「厭離」由来説を推します

日本人には「厭離」は「厭離穢土」を連想させますね。汚れたこの世を嫌って離脱する様を表す浄土宗の言葉です。

ただ中国語で「厭離」を検索すると、ニュアンスがちょっと違います。

「厭離」は嫌悪感のことであり、この嫌悪感とは「この世の苦しみを知り、そこから離れ、心穏やかに過ごそうとする心境であり、仏門に入る前段階の心持ち」とのこと。

世の中の苦しみや幸せの真実を見抜き、手放しで喜べない自分を切り捨てる智慧や無執着の心が「厭離」らしいです(魔翻訳なので間違ってたらすみません)。

ドロドロの復讐劇があっちこっちで発生し、主人公・魏無羨も多方面から恨みを買いますが、彼の義姉たる厭離は最後まで魏無羨を許容します。

ドラマ版でも、三姉弟が蓮花塢から落ちのびる際、魏無羨が泣いている師姉に「こうなったのは自分のせいだから恨んでもいい」といった発言をしますが、師姉は「あなたを恨んでどうするの」と言い返していました。

チカ
チカ

復讐上等の世界観において、師姉の発言はいつも達観した優しさがある。

苦しみを生むような思考を手放すという意味が由来なら、「厭離」は師姉っぽさがある名前ではないでしょうか?

エビさん
エビさん

あまりに天女だったので、師姉が亡くなったときのバッドED確定感はすごかった。

チカ
チカ

陳情令は雲夢三姉弟の描き方が丁寧で、あれ見ると師姉ガチ勢になるわ。

金光瑶(旧:孟瑶)

呼称 由来
【字】光瑶 「光る美しい玉」
【号】斂芳尊 「斂(隠す、収める)」+「芳(芳しい、立派)」な尊い人

「瑶」は「美しい玉、すばらしいもの」を表します。

チカ
チカ

お母さん(孟詩)が考えたのであろう「孟瑶」という名からは、金光瑶に対する深い愛情が伺えますね。

号の「斂芳尊」は「立派な様子を奥ゆかしく隠す貴人」的な意味合いの言葉だと思いますが、なにか出典があるってわけではなさそう……?

ただ「斂」は隠すとか収めるとかって意味があります。また中国の昔の葬儀において死体を衣で包む工程を「斂」とも言ったそうで、はてさて何を隠したのやら

さて、金光瑶を語る上でポイントになるのが「光瑶」という字です。

私たち日本人からすると、父親の金光善の名前から一文字取った「金瑶」という字は、一見そう悪いようには感じません。

しかし、金氏の字は「輩行字」です!

輩行字とは?
同一族の同世代の子どもに、特定の漢字を使うこと。中華圏の名付けの慣例の1つ。魏嬰が金凌の字を決める際に「如」を使ったのも、このルールがあったため。

金光善が息子として孟瑶を認知したのなら、金子軒や金子勲と同様に「子」の字を使わなくてはなりません。しかし、彼が孟瑶に与えたのは、自分と同世代が使う「光」の字です。

チカ
チカ

つまり、まったく息子だと認めていない。

エビさん
エビさん

仕打ちがさぁ、いちいち酷すぎるんだよなぁ。

字を与えられたとき、金光瑶はどんな気持ちだったのでしょう。きっとあの貼り付けたような笑顔を浮かべたのだろうと思うと、哀れでなりません。

勧善懲悪では決して語れない物語の深みが、名付けからも感じ取れます。

藍曦臣(藍渙)

呼称 由来
【名】渙 「散る、解ける」「水が流れる」
【字】曦臣 「太陽に臣下(仕えている人)」
【号】沢蕪君

「沢」は恵み、「蕪」は雑草の意味
 →別け隔てなく恵みを与える君子

曦臣兄上は、字以外よくわからないですね。

キャラの特徴を踏まえた完全な独自解釈になりますが、名の「渙」は水の流れる雲深不知処っぽさ+両親の和解を意味するのではないかな?と思います。

「散る、解ける」って意味を超ポジティブに解釈すると、ちょっとくらい夫を好きになったうえで兄上出産したと想像したいです。じゃないと、女性として母としてあまりに地獄すぎるから……!

号の「沢蕪君」はこれまた意味が掴み切れないのですが、「蕪」には雑草や荒れ地といった意味があるため「誰に対しても別け隔てなく恵みを与えてくれる立派な人」くらいの意味と解釈しています。

チカ
チカ

金光瑶は本当に曦臣を完璧で瑕疵のない君子として尊敬してたと思うんですよね。だから本性は絶対見せられなかったんだろうな、と。

名・字・号と全体的に由緒正しい名家のご子息感があります。

ぶっちゃけ私は前半の兄上は光の下を堂々と歩いているオーラが強すぎて私はちょっと苦手……だったのですが、クライマックスで叩き落されてもの凄く好きになってしまいました。

エビさん
エビさん

「その善性や公平さは本当に正義なの?」って突きつけてくる展開が最高。

私の最推し江澄と字がちょうど対になっていますので、生き残ってしまった2人で慰めあってほしいです。

チカ
チカ

今回はここまで!他のキャラも、調べたら追加します。

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