納品した記事で誤字脱字が多いと指摘されちゃった。あんなに読み返したのに、なんで気付かなかったんだろう…。
誤字脱字。
それは誰しもやってしまうミスでありながら、ライターの信用を落とすNG行為でもあります。
有料ツールを使ってチェックすればマシだと分かっていても、買い切りツールは高いし、月額制ツールも駆け出しライターには安くない出費です。
無料ツールでどうにか改善したいなぁ
そんな方に、現役Webライターの私が実際に無料ツールで行っている誤字脱字チェック方法を紹介します。
「有料ツールを使わずに誤字脱字を何とかしたい」という方の参考になると幸いです。
誤字脱字チェックの手順
誤字脱字チェックは、推敲やコピペ率チェックが終わった状態でスタートします。
- 無料の文章校正ツールを通す
- 表示サイズを拡大してチェック
- 読み上げ機能を使ってチェック
ポイントは、推敲と誤字脱字チェックを一緒にやらないこと!誤字脱字チェックは作業だと思ってやるほうが、精度が上がります。
誤字脱字チェックの後に推敲して直して、とやってると二度手間だもんね
私はついつい推敲を同時にやってしまい、推敲した箇所が誤字っていたことがあります
恥ずかしい…!
1.無料の文章校正ツールを通す
最初に、ブラウザー上で使える無料の文章校正ツールを使います。
- ENNO
- 文章校正(sou-zou.jp)
どちらも有名な無料ツールですね。
ただし、無料ツールだけでは完璧に誤字脱字は取り切れません。というか、わりとザル。
あくまでケバ取りする目的で使います。
ENNO
フォームにコピペするだけで、
- 誤字脱字
- ら抜き言葉
- 冗長表現
- 間違えやすい漢字
- 助詞不足 など
を色付きで表示してくれます。
ENNOは正直いって、脱字チェックの精度はかなり低いです!しかし、ら抜き言葉や冗長表現、誤字しやすい漢字はそこそこ拾ってくれます。
まずはENNOでサクッと文章の粗を取りましょう。
くれぐれも「ENNOでOKだったから終わり!」としないように。ENNOだけでは誤字脱字を取り切れません!
文章校正(sou-zou.jp)
こちらもブラウザー上でコピペするだけで使える無料ツールです。
基本はENNOと同じですが、表現間違いや不適切表現をよく検知してくれます。誤字脱字チェックの精度も、ENNOより若干マシな印象。
ら抜き言葉や冗長表現は抜けが多いので、ENNOとの併用がおすすめです。
ちなみに、機密文書や個人情報が含まれる文は、ENNOなどの無料校正ツールでチェックしてはダメですよ!
校正ツールに限らず、ブラウザ上でコピペするタイプのものは漏洩しても困らない文章にだけ使ってください
2.表示サイズを拡大してチェック
無料ツールのダブルチェックであきらかな文章ミスを直したら、残りは自力でチェックします。
まずは表示サイズを拡大してチェックしましょう。執筆と同じサイズでチェックするより精度が上がります。
- 表示サイズを100%→200%にする
- Googleドキュメントのアプリでスマホから見る
- プレビュー画面でスマホ表示(ChromeならF12で切り替え)
WordPress入稿まで請け負っていたら、最後のスマホ表示確認のときに一緒にやると効率的です。
表示サイズを大きくすると、
- 全角数字
- ○か月と○ヶ月
- 「1000円」と「1,000円」
- 「:」や「→」などの記号
といった表記のミスが見つけやすくなります。
特に金額の「,」は抜かしがち
一応言っておくと、表記はレギュレーションによります
3.読み上げ機能を使ってチェック
読み上げ機能は、かーなーりー誤字脱字チェックに役立ちます。
使用するツールはMicrosoft Office OnlineのWordです。通常のWordと違ってインストールは不要!
- 無料で利用できる
- ブラウザー上で使うのでネット環境が必要
- アカウント登録が必要
- 通常のWordより機能が制限されている
基本機能はGoogleドキュメントと同じなのに、読み上げはGoogleドキュメントにないんだよね
音声入力はあるのにね
Online版Wordの読み上げ機能は、[表示]>[イマーシブリーダー]から起動できます。
私は執筆にGoogleドキュメントを使っているので、その都度コピペするのがやや面倒。しかし、めちゃくちゃ誤字脱字が見つかります。
- 声に出して読む
- 他人に読んでもらう
誤字脱字チェック方法としてよく紹介されるテクニックを、Wordが代替してくれるわけです!
別タブで読み上げてもらいつつ、同時に修正もできるから便利!
漢字の読み方をちょいちょい間違えるのはご愛嬌
読み上げ速度も変えられますよ!納品前の最終チェックで使うのがおすすめ。
誤字脱字は絶対あると思ってチェックしよう
キーボードやスマホでの文字入力は、手書きより誤字脱字が多くなりがちです。
誤字脱字をチェックするときは「あるかなぁ?」と思ってやるより、「絶対ある」と決めつけて取り組むほうが見つかります。
もし読み上げなどが使える環境にない場合は、次の2つもおすすめ。
特に逆から見直すと、文章を読まずに確認する側面が強くなり、チェック精度が上がります。SNS投稿のような短文でもサックリできて、おすすめです。
私はSNSの誤字脱字は放置ですけどね
SNSももっと真面目にやりなさいよ
誤字脱字の多いライターは信頼されない
SNSでよく見かける「誤字脱字が多いライターはダメ」という話は、だいたい下記が理由でしょう。
- 誤字脱字がある記事は、読者からもサーチエンジンからも信頼されないから
- 文章チェックして修正するだけで、クライアント側で余計な時間と手間がかかるから
検収する側からすると、納品された記事を読んで「はいOK」とできるのが理想。
私も前職で後輩の資料をチェックする立場でしたが、「たまにしか誤字脱字がない人」と「毎回どこかでミスっている人」では、仕事を任せたときの安心感がまったく違います。
「この人はミスが多いからしっかりチェックしなきゃ」は大御所しか許されんのや
100%誤字脱字がない人はいないと言われますが、原稿料以外になるべくコストがかからないライターを目指しましょう。
自分で言ってて耳が痛いっす