SEOライターってどんな仕事?何やるの?
仲の良いママ友からよく聞かれるこの質問。
公園のベンチで子ども遊ばせながら毎回語ってはいるけれど、もう少しちゃんとまとめたくなったので書いてみます。
まったくライター経験のないママ友を読者と想定して書いています。SEOライターに興味のある人はぜひご一読ください。
ちなみにWebライターの始め方とかその辺の話はこちら↓で書いています。
関連記事:完全初心者向け!Webライターの始め方|現役主婦ライターが考える1万円稼ぐまでの道筋
関連記事:育児中の主婦が在宅でWebライターをやるのは本当にオススメ?現役主婦Webライターがぶっちゃけます
そもそもSEOライターとは?
SEOライターは、Web記事をおもに執筆するWebライターの1種です。
SEOライターの「SEO」とは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の略。そして「検索エンジン最適化」は、GoogleやBingといった検索エンジンの検索結果で上位を獲得できるよう対策することを指します。
つまり、検索エンジンで上位表示されるような記事(=SEO記事)を書くライターを、SEOライターと言うわけです。
検索エンジンの上位表示って何よ?
検索エンジンの上位表示とは、とあるキーワードで検索したときに1ページ目に表示されること。
たとえばGoogleで「兵庫県 子ども 公園」と検索すると、こんな感じの表示になると思います。
1番上にあるサイトの記事が「検索1位」、2番目の記事が「検索2位」……と数えていって、だいたい1ページ目の1位〜10位くらいまでが検索上位と言えるイメージです。
もちろん、検索100位よりは10位のほうが良いし、10位よりは1位のほうが良い。
ちなみに検索エンジンで上位表示されることを「上位を取る」とか「SEOで勝つ」とか言います。
なぜSEOライターが求められるのか?
なぜSEOライターが必要なの?SEO記事って何がいいの?
SEO記事は、検索エンジンを介した集客手段です。
私たちが何かを「知りたーい」「買いたーい」「行きたーい」と思ったとき、とりあえずネットで調べますよね。検索エンジンやSNSでキーワードを打ち込んで、表示された情報を参考にするはずです。
たとえば子どもの通信教育を紹介しているWebページを見ていて、そのなかに良さげな教材があったらどうでしょう?
「ふーん、資料請求してみるか」ってなりません?
この“調べてから資料請求までの流れ”を導線って言います。導線を作るには最初のほうでユーザーと何らかの形で接触する必要があり、この接触手段の1つが検索エンジンでの上位表示なわけです。
SEO記事で上位を取ると、お客様の視界に自然な形で入れるわけか。
しかも検索順位が変動しない限り、ずっとその検索キーワードで集客できる。無料で。
検索上位を取れれば、広告費用をかけなくても1年〜の長期に渡って集客できます。これが、SEOライターおよびSEOで強い記事が必要とされる理由です。
余談ですが、4年くらいライター業界を見てきた見解として、SEOライターは適性というか向き不向きが結構ある職だと思ってます。この辺についてはこちらの記事をご覧ください。
SEOライターのリアルな仕事内容
SEOライターの仕事は、大まかに以下の3工程に分かれます。
- 記事構成を作成する
- 記事を執筆する
- 記事を入稿する
各工程をすべて請け負うこともあれば、構成作成のみや執筆のみの仕事もあります。
また、キーワード選定(どのキーワードで記事を書くべきかの企画)はディレクター以上の上位工程で決定され、基本的にライターはやりません。というか、やる場合は調査が必要になるため別料金になります。
各工程で具体的に何をやるのか詳しく解説します。
記事構成を作成する
記事構成とは、記事で何をどこに書くか具体的に記した指示書のことです。
たとえばこの記事の構成は以下のようになります。
「H1」「H2」は見出しの種類。箇条書きになっている部分が、その見出しで何を書くかのメモ書きです。
上図はあくまで例です!実際はもっとちゃんと作ります!
私が請け負っているSEO記事制作の案件はほとんど記事構成からです。お客様から「このキーワードで書いてください」という依頼をいただいて、お客様のサイトや商材の特徴を加味しつつSEOで勝てる記事構成を考えます。
経験上、読者の求める内容から記事構成がズレていると、執筆工程でどれだけ頑張っても上位は取れません。「構成ができたら6、7割作り終わったようなもの」と言う人もいますが、私も同意見です。
記事を執筆する
記事執筆は、記事構成に従って各見出しの内容を埋めていく作業です。ライターって聞いたときに一般的にイメージされる作業がこの工程ですね。
SEO記事は構成7割とか言いましたが、構成が良くても内容がダメだと順位には上がらないので、やっぱり執筆も大事な工程です。高単価で記事執筆だけを専門に請け負うライターさんもいるほどです。
「構成はできてます」とか「構成あり・執筆のみ」とかって案件は、記事執筆だけしてくれるライターさんを探してますーって意味です。
いきなり記事構成から考えるのはハードル高いので、初心者さんは記事構成つきの案件がおすすめです。
また、できれば基本的なレギュレーション(執筆ルール)がある案件が良いかと。
記事単価が上がるとレギュレーションなしか、あっても軽微な案件がほとんどです。が、これは「何も言わなくても常識的な範囲でやってくれるよね」という暗黙の了解が成立しているだけで、自由に書いてOKってわけじゃありません。
構成なしでにいきなり執筆しちゃダメなの?
少なくともSEO記事制作で、構成を作らず書くライターさんはお会いしたことないなぁ。いきなり執筆って逆に難しい気がする……。
記事を入稿する
記事執筆が終わったら、入稿作業に入ります。
といっても、Webライター業における「入稿」とはWebサイトで公開する直前の状態まで記事を仕上げること。具体的には、以下の流れで作業をします。
- 公開先サイトの管理画面へログインする(ログイン情報はお客様からいただく)
- 新規記事の編集画面にて執筆した原稿を流し込む(コピペする)
- 見出し、太字、ボックスなどで記事を整える
- 必要なら画像を挿入する
- 下書き保存してクライアントさんに連絡
近年のWebサイトはWordPressなどのCMSで作られているものばかりなので、HTMLとかCSSとかわからなくても入稿作業はなんとかなります(知識はあったほうが楽だけど)。
また装飾ルールや画像の有無は案件によってさまざま。吹き出しやボックスを都度設定する必要があるものなど入稿作業に時間がかかるサイトもあるので、「入稿くらいなら〜」と安請け合いは要注意です。
なかには入稿なし原稿提出までって案件もありますよー。
SEOライターのリアルな報酬額
SEOライターの報酬額は、まじでライターさんによってピンキリです。
私の場合は、ボリュームが5,000字までの記事で、構成〜入稿まで担当して1記事2.5〜3万円(税別)が目安。でも、もっと高単価で仕事を受けている人はゴロゴロいるし、超低単価の人もたくさんいます。
結局、細かい金額はお客様や案件のジャンルで変わるよね。
昔から継続してご依頼くださる方はお安めに〜とかもあります。SEOライターも義理と人情。
またWebライターの場合「1文字1円✕3,000字=3,000円」みたいな文字単価制が多いです。
かつて記事単価で依頼して常軌を逸した文字数を要求する悪質案件が横行したことから生まれた慣習だとかなんとか。
ただSEO記事の場合、そもそも構成を考えるまでのリサーチに時間がかかるので、文字単価での換算はちょっと割が合わないケースもあります。
文字数が少ないから楽だって思ってると足元掬われるのでご注意ください。
SEOライターに必要なスキル・知識
SEOライターに資格や基準はありません。「我こそはSEOライターなり」と宣言すれば、いまからあなたもSEOライターです。
だからほら、「SEOライターに頼んだはずなのに、ぜんぜん上位取れない記事が納品された!」とかって話が出てくるわけです。
まーそれは置いといて、個人的に「SEOライターやるなら常識的にコレはあった方が良いんじゃないかなー」ってスキルを書いてみます。
- 基本的なSEOライティングの知識
- WordPressの操作スキル
- 最低限のビジネスマナー
基本的なSEOライティングの知識
SEOライターをやるなら、まず必須になるのは基本的なSEOライティングの知識だと思います。「SEOライティングとは?」で検索するサイトが表示されると思うので、ざっくり流し読みしましょう。
公式の「Google 検索セントラル ブログ」から最新の「Google品質評価ガイドライン(PDF)」を読むのが一番だけど、英語で100ページ以上あるので、いきなりこれを当たるのはキツイかも。
ある程度経験すれば、必要な箇所だけ参考にするとかできるけどね。
SEOって絶対コレが正解ってものはなくて、検索エンジンの評価軸もどんどん変わります。
細かいテクニックよりも「いまのSEOでは何をすると良さそうで、何をしちゃ不味いのか」っていう知識を仕入れることを重視しましょう。
その後、SEOをぼんやり理解した状態になったらおすすめなのがこちらの本です。
「SEOライティングではユーザーに有益な情報を掲載することが大事」と言われますが、この本では「そもそもユーザーにとって有益ってなに?」という普遍的な内容が記載されています。個人的に非常に勉強になった一冊。
あと、私は追加で「ハブ式」って講座を受講しました。一昔前の検索画面をもとにした講座ですが、SEO記事構成を考えるにあたっての基礎は具体的に学べます。
これがなかったら、私はSEOライターになれなかったなぁ、と思っています。受講した感想記事も書いているので、興味のある方はぜひご覧ください。
本や講座も良いけれど「このツールを使えば、この人のやり方を真似すれば、ぜったいに強いSEO記事が書ける!」みたいなのないの?
そんな魔法の杖はない。
そういう気持ちで探すと変な高額商材を掴まされるから気をつけなはれや。
ちなみにWebライティングだけ勉強したいなら、クラウドワークスのWebライター検定3級がおすすめ。無料で基礎的な内容をざっくり学べます。
↑から会員登録(無料)すると、クラウドワークスのWebライター検定3級が受験できるようになります。受験も事前講義(動画)もぜーんぶ無料。ぜひ利用してみてください。
「みんなのカレッジ」の講座のほうはお金がかかります!そっちは一旦スルーでOKです。
WordPressの操作スキル
WordPressをまったく使えない現役SEOライターさんに会ったことがありません。ということは、必須スキルなんだと思います。
WordPressって使ったことがない人にはハードル高く感じますが、基本機能はnoteやはてなブログと大きくは変わりません。一度でもその辺を触ったことがある人なら、すんなり操作できると思います。
でもさーWordPressで作られてても、サイトによって編集画面が違うことあるよね?
使用テーマでも違うけど、一番大きいのはブロックエディター(グーテンベルク)か旧エディターかの違いだよね。どっちも使えるようにしよう。
一番の勉強方法は自分のサイトをWordPressで作っちゃうことだけど、難しい人は次の2つがおすすめです。
- WordPress.com(無料プラン)で適当にサイトを作って練習してみる
- 無料ブログサービスで記事作成してみつつ、WordPressの入稿方法で検索してイメトレする
プラグインなどを触る場合は別ですが、ライターが自分で執筆した記事を入稿するくらいであれば、上記で最低限の知識は仕入れられると思います。
最低限のビジネスマナー
オンラインが多いものの、SEOライターはそれなりに人と関わる仕事です。
- チャットツールでの報連相
- オンライン面談
- オンライン打ち合わせ
- インタビューやヒアリング
- 取材
Webライターって“誰とも話さずこたつ記事を量産している人”みたいなイメージ強いですが、その働き方でいつまでも稼げるわけがないよねー。
よって最低限のビジネスマナーは必要になります。もし一度も会社でマナー研修を受けたことがない、就職経験がないって人は、一冊くらいビジネスマナー本を読むと良いと思います。
またビジネスマナーの習得は、自分の身を守ることにもつながります。
報酬未払いで逃げられたとか、変な契約を結ばれそうになったとか、きな臭い話がゴロゴロある世界です。自分の常識から考えて違和感を持つ相手とは仕事をしないのがベター。
そして、その常識を構築するのがビジネスマナーです。
SEOの知識はあって損はしない
ざっくりSEOライターについて個人的な見解を述べてみました。
WebライターにはSEO以外の仕事も多いので、別に無理してSEOライターをやる必要はありません。
SEOライティングが好きじゃないって人も割りと多いですし。
でもSEO記事って案件の数がすごく多いので経験積みやすいし、あまり表には出ないけれど高単価案件も結構あるので、これからライターをはじめる方は1回勉強してみると良いんじゃないかなーと思います。
おわり。